【吾輩は猫である】〜夏目漱石の処女小説!吾輩の飼い主はくしゃみ先生!?
皆さんはじめまして!ハルカです!
本の紹介のお時間です!
夏目漱石は1867年 (慶応3年) に、江戸の牛込馬場下横町、現在の東京都新宿区喜久井町で生まれました。
明治期を代表する作家で『吾輩は猫である』『坊っちゃん』『こころ』など今でも広く親しまれている作品を遺しています。
漱石が所属していた俳句雑誌『ホトトギス』では小説が盛んになっており、当時、東京帝国大学や明治大学で講師をしていた漱石は、高浜虚子の勧めで『吾輩は猫である』を著しました。
中学校の英語教師である珍野苦沙弥の家に飼われている猫「吾輩」の目線から、珍野一家やそこに集まる彼の友人、門下の書生たちの人間模様を面白おかしく風刺的に描いた作品です。
「吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ」という書き出しはとても有名で、皆さんも聞いたことがあるかもしれません…。
それでは、夏目漱石『吾輩は猫である』の魅力を、私、ハルカがご紹介します!
最後までぜひお付き合いくださいね!
個性豊かな登場人物
『吾輩は猫である』を読み始めて、まず最初に驚くのは登場人物の名前ではないでしょうか。
例えば「吾輩」の主人は、珍野苦沙弥 (=ちんのくしゃみ) と読むのですね。(笑)
他にも迷亭 (めいてい) や水島寒月 (みずしまかんげつ) などなど特徴的な名前のキャラクターが小説を彩ります。
夏目漱石のような明治期の作家については、教科書や便覧に載っていることから難しいイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、このような個性的な名前のキャラクター達の影響もあって、読んでみるとその世界にのめり込んでしまうこと間違いなしですっ!
「吾輩」の目線
上では人間のキャラクターについてご紹介しましたが、もちろん主人公の「吾輩」も忘れてはいけません。
「吾輩」は珍野家で飼われている雄猫で、その年齢はおよそ一歳です。
作中の第十一章で二歳になります。
この猫、年齢に見合わず非常に哲学的な思考をするのです。
彼は人間の生態を細かく観察し、西洋の哲学者や作家の例を引用したり、猫だからこその視点で人間を説明したりします。
地球を勝手に分割して所有地だと主張するおかしさや、伸ばしておけばいいのに髪をわざわざ切り整える不思議さなど、猫の視点から見た人間の滑稽さを実に上手に解説しています。
お餅を喉に詰まらせて踊ったり、カラスと喧嘩する場面は、思わずクスッとなってしまうと思います!
多彩な言葉遊び
漱石は子どもの頃から漢学が好きでした。
今風にわかりやすく云うと「漢文」ですね。
五言絶句とか七言律詩とか、一応学校で習いますよね。それを漱石は若い頃から自作するほど、漢詩に長けていたのです。
実際の中国の漢人、当時は清王朝ですが、その人たちにも劣らないほど出来が良かったようです。
その漢学についての膨大な知識から紡ぎ出される文章は、教科書に載るだけあって、本当に洗練されていると思います。
素人目ですが。(笑)
すらすら読むのは難しいかもしれませんが、こんな言葉の使い方や語彙があったのか!と勉強にもなりますよ!
〜終わりに〜
ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました!
漱石の処女小説ということで、全体的に明るくコメディチックになっていますから、入り口としては入りやすいのではないでしょうか?
唯一の欠点は、まあそこそこ長いことですね。(笑)
私も初めて読んだ時、あれ?意外と量あるじゃん!ってびっくりしました……。
ではでは、皆さん良い読書ライフを!
また明日お会いしましょうね!
ハルカでした!(*´꒳`*)